2014年になるだけ自然素材を使った、木の家を建てました。当時から猫を飼っていましたので、当然猫と同居する前提の家づくりをしたわけです。2020年暮れに実際にこの家で暮らし始め、いろいろ考えたつもりの家づくりではありましたが、こうすればよかったな、とか、やめとけばよかったな、という思いもあります。そんな経験を記事にしてみました
猫と暮らす家の間取り 失敗その1|エアコンの位置
家を建てるなら吹き抜けが欲しいと思っていました
理由の一つはひとつはエアコン1台で家中の空調を管理するため。
もうひとつは高いところが好きな猫のため、上っていける外見用高窓を作りたかったから
で、我が家の高見窓はこんな風になっています
TV用のカウンターから、矢印みたいにとんっとんっ、と上がっていくわけです
一番上のFIX窓が下界を眺められる特等席
これはこれで大成功!
ところが思わぬ誤算が。。。
お判りでしょうか?
猫台からエアコンへ乗っかれるのです
我が家のエアコンは上部がフィルターになっていて、むき出しの状態です
だから、乗っかられるとフィルターに直接爪が当たります!
フィルターが破れそうで、いつも降りてこーい!!
と、怒声が鳴り響くわけですね。悲しい。
吹き抜けや猫用のステップのある無しにかかわらず、エアコンは取り付け位置が重要です
猫と暮らす家では、エアコンの取り付け位置には要注意!
実は他にも、予定外のことがありました
すでに他界したのですが、この家に越して来たときには12歳なる猫がいました
もともとこの猫のために先ほどの外見窓を作ったのですが、高齢のせいか一度も登ることはありませんでした
抱っこして、低い位置のステップに乗せても嫌がってすぐに下りてしまいました
かつては丸いカーテンレールの上をサーカスのように歩いていたのにね
高齢の猫さんのためには、無理のない工夫が必要かも
猫と暮らす家の間取り 失敗その2|猫の動線
猫と暮らすにあたって、猫用の外見窓を作ったりステップを作ったりと、猫が楽しめるようそれなりの工夫をしたつもりでした
ところが我が家の猫はそれ以上の動きをしてくれました
冷静に考えれば分かりそうなものですが、設計の段階では気が付きませんでしたね~
先ほども出てきた我が家の吹き抜け、下から見上げるとこんな風になっています
ご覧のように吹き抜けには大きな丸太梁がかかり、2階の居室とつながるように窓があります
暮らし始めた当初、
「ひょっとしたら、乗っかる?」
と、半信半疑でしたが、やっぱり乗っかりますね~
設計段階ではここを猫たちの動線とは考えていなかったのでどうなったか?
この写真は塗り壁
これは和紙張りの壁
猫飼いの皆さんならお判りでしょうが、猫は高い所へは割と一気にジャンプしますよね
でも、高いところから降りるときには、基本どこかに足をかけて降りますよね
で、先ほどの写真
各居室の吹き抜けに面した窓の下の壁の様子です
猫用外見窓用のステップを使い梁に飛び乗ります
で、梁の上から吹き抜けに面した窓にジャンプ!
部屋にINするのに足を掛けるから、壁がご覧の通りです。。。
猫と暮らす家は、設計段階から猫の動線をよく考えること! 特に吹き抜け!
吹き抜けをなくすのも手ですが、家中の室温管理を考えるとあったほうがいいんですよね。
そうすると対処法としては、窓下の壁を板張りなどの堅いものにするか、猫が無理なく降りられるように、たとえばステップを用意するとかですね
猫の動線上、必要と思われるところには対策をしておこう
猫と暮らす家の間取り 失敗その3|窓の種類と位置
失敗その1にも通じますが窓の種類と位置も重要ですね
ちょうどこの記事を書いているのは6月初旬。
お天気の良い日は夜、家の中が暑く感じます
でも、外は日も落ちてとても涼しく気持ちが良い
こんな夜は窓を開けて、家の中の空気をクールダウンさせたいですよね
簡単なことのようですが、猫を飼っていると簡単じゃない(我が家の場合)
上の写真は暑い日に吹き抜けの空気を入れ替えるための、高窓用の滑り出し窓です
長いチェーンを捜査して開閉します
風の通り道を作るには反対側にもう一つ、低い位置に窓を作るのが効果的で
うちの場合は和室の地窓をそれに充てる計画でした
上の写真がそれにあたります(散らかっていてごめんなさい( ;∀;)
ところが、実は我が家は二つの理由で機能していません
一つ目の理由は、高窓に猫が乗ってしまい、網戸をいたずらするから。
丸太梁からも、2階の吹き抜けに面した窓からも飛び乗ります(泣)
もう一つの理由は、地窓の位置が奥過ぎて開けるためには潜り込まねばならず面倒
間取りを考える際に、窓の位置や種類を工夫することで猫と暮らす家で快適に過ごせます
高い位置の通風用の窓は猫が飛び乗れない位置に作ること
低い位置の通風用の窓は開けやすい位置に作り、猫がいる場合は脱走防止に外側にフェンスのようなガードを用意する
これから家を建てる方に是非お勧めなのが、下の画像にある木製がらり戸です。
なんといっても、見た目がとても美しい
はめ殺しでは無く、壁の中に引き込めるようになっているので、必要のないときはスッキリ
既製品ではないので、外に出られるような掃き出しの窓にも作れます
フルマークハウス 景色を楽しむ2階リビングの住まい
他にも窓の外側につける機能商品をいくつかご紹介します (写真下にURLを貼りました)
YKK リモコン外付けブラインド
こちらは文字通り窓の外側に付けるブラインドで、これがあれば風を入れながら脱走を阻止できそうですね
何よりこちらの窓の良いところは、夏の日射を外側から遮ってくれるので、エアコンの消費量が少なく済む省エネな商品です
YKK 多機能ルーバー
こちらも外付けルーバーですが、ルーバーの開閉は手動のダイヤル式です。こちらも視線を遮りながら通風できるので画像にあるようにお風呂などによく使われています
猫に限らず、我が家の窓についての記事はこちら ↓
猫と暮らす家の間取り 失敗編|まとめ
せっかく猫と暮らす家を建てるなら、人も猫も快適に暮らせる家にしたいですよね。
ただ、ほとんどの人は設計に関しては素人です
また、設計士の方が猫の生態について詳しいこともまれだと思います
家の設計を依頼する方が、猫について困っていること、してあげたいことを具体的に伝える
設計士さんには平面図だけでなく、パースのように立体で把握しやすくなる資料を作ってもらうこと
家づくりはそもそも設計士さんにどんな家が欲しいのか、自分たちの暮らし方のイメージを伝えるのが肝心です
ここまで書いてきた我が家の経験が皆さんのお役に立てればうれしく思います
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