2014年末に完成して、8年経ちました。我が家はなるべくメンテナンスのかからない家を目指し、外壁はそとん壁という塗り壁と、ウッドロングエコという木材保護剤を塗った杉の外壁で作られています。白い塗り壁や、木の板で出来た外壁、と聞くとどんな風に劣化したと想像しますか?この記事では自然素材の外壁がどんな変化を遂げたのかをまとめてみました。採用するか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
木やそとん壁の外壁、どんなものを使っているのか
まず、我が家が採用している外壁の材料についてご紹介します
白い部分はそとん壁という火山灰が原材料の塗り壁
茶色の部分はウッドロングエコという木材保護剤を塗った杉板です
結論から言うと塗り壁部分は変化なし、といえると思います
杉板部分はやはり色は変わりました
それぞれについて詳しく見ていきます
そとん壁について
そとん壁とは火山灰を原料とした塗り壁で、防水性能に優れ高耐久な素材と言われています
そとん壁についてメーカーのHPと、詳しく紹介されているブログがあるので、貼っておきます
そとん壁は色を選ぶことが出来ました。一方ウッドロングエコはいわゆる色展開はないので、そとん壁の色は合わせやすい白に決めたのです。
ところが、建ててしまってから悶々としました。
真っ白だし汚れる?窓下から黒いのが滴れる?
色付きにすれば良かった~!!
ウッドロングエコについて
ウッドロングエコとはこれを塗ることで、木の表面を酸化させ腐りにくくする木材保護剤のことです
いわゆる塗料とは違い、塗るというよりは浸すという表現のほうがぴったりかもしれません
ウッドロングエコについて詳しく書かれたブログがあるので、貼っておきます
木やそとん壁の外壁、どんな風に変化したでしょうか
さて、8年経ってどうなったでしょうか?
東側の外壁の様子
こちらは道路 (交通量が多いです)側、東面です。
天気の様子が違うので、色味が違って見えていますが、白いそとん壁は変化なしです
一方、ウッドロングエコを塗った杉板は、日の当たる部分は色が抜けてきています
地面に近い部分の黒くなっている部分、腐っているわけではなく変色です。
この感じを経年変化と捉えられるか、汚い!と捉えるかが、採用できるかの分かれ道かもね
逆に地面に近い部分と、目隠しで立っている3本の柱は黒っぽく変化しました
材料による変化の違いもあるようです
北側の外壁の様子
こちらもそとん壁は変化が見られません
ウッドロングエコ杉板のほうは、日があまり当たらないからか、色が濃くなった印象です
2階の瓦屋根のすぐ下、破風、と呼ばれる部分(ここもウッドロングエコ杉板です)はシルバーグレーになっています
西側の外壁の様子
ここは雨がかかるところと、かからないところの差がよくわかります
屋根が深くかかっている分、壁はウッドロングエコの部分もほかの面と比べて変化が少なく感じます
逆に、ウッドデッキはさすがにメンテナンスが必要です
雨のかかりやすい端の方が、うっすらと緑色になっているのが見て取れます
どうしても土埃などが溜まり、そこが濡れてデッキ材の上にとどまると苔などが生えてきます
同じようなウッドデッキを持つ知り合いは、毎週デッキブラシで擦ってるそうです
表面の塗装ではないので、擦っても保護剤が剥がれ落ちるわけではありません
ほったらかしだった我が家は5年目くらいで薄く苔が生えたところをこすり落とし、念のためDIYで再塗装しました(心情的にやったほうがいいような気がした)
南側の外壁の様子
ここは隣家と接近しているため、湿気てそとん壁に苔が生えるんじゃないかと心配した面ですが、全然大丈夫でした
板壁はかなり色が濃くなっていますね
東面との差が歴然です
塀の変化の方にも驚きです
これが所謂シルバーグレイに経年変化した様子でしょう
塀が曲がってるのは去年の年末、屋根の大雪が直撃したためです
太陽光パネルから落ちるから、すごい勢いです~
塀もウッドロングエコを塗装した杉板で作られているのですが、変化の様子が全然違います
外壁に使っている材料は三重の製材所から製品として購入しました
一方、塀の方は工務店が塗装仕上げをしてくれました
同じ杉板でも材料が違うから(塀の杉板も三重のものですが)からかなぁ
謎だわ・・・
木やそとん壁の外壁の変化のまとめ 私見ですけど
そとん壁
心配していたそとん壁の汚れは、全くと言っていいほど大丈夫でした
ただこれは難しいところで、条件によって変わってくると思います
汚れを防ぐ手立てを講じておくことが大事かなと思います
屋根の軒を深くして、雨がかかりにくくする
軒がない窓は庇をつける、などですかね
あと、我が家は一番白い色を採用しましたが、ベージュやグレーなど、色のついたものを選ぶとより安心かもしれません
ウッドロングエコ杉板
ウッドロングエコの杉板は、やはり予想通りだいぶん変化を遂げました
よく見るのは色が抜けてシルバーグレイに変化する様子ですが、我が家はちょっと違うようです
これも日の当たり方、雨のかかり方などで変わるようです
万が一割れたり、腐ったりしてもその部分だけはがして貼りかえればOKです
最初は色の違いなど目立っていても、数年で気にならなくなると思います
私は経年変化することをわかって採用しているので、全く気になりませんが、この変化の様子がお好きでない場合は違う材料を検討されたほうがいいかもしれませんね
外壁についてまとめてあるブログを貼っておきます
我が家を建てた当時は勉強不足で知らなかったのですが、今なら天竜焼杉なども検討したかったですね
なぜ、外壁にそとん壁や板張りを選んだのか
なぜ、外壁に決して安いわけではない、塗り壁や板張りを選んだのか理由を書いておきます
この家に住む前は某大手ハウスメーカーの家に住んでいました。
平成2年築の家を平成7年に中古で購入しました
おなじハウスメーカーの家が多く立ち並ぶ、分譲地です
この時上の子供が幼稚園に上がる前の年、下の子供が2歳だったかな
購入時はまだ築浅ということもあり、状態もよく満足していました
平成12年頃から周りの家が、屋根や外壁の塗り替えを始めました
我が家も含め、周りの家は屋根はカラーベスト、壁は無地のサイデイング(HMオリジナル)仕様です
大手ハウスメーカーの家ですから、メンテナンス部隊があり、点検の際塗り替えを進められたようです
私はその頃すでに工務店で仕事をしていましたから、どうしたものかと相談すると衝撃の事実が
カラーベストも、サイデイングも定期的に塗り替えしないと漏水などの被害が発生するかもと
そんなん知らんやん!
家のローンはあるし、子供の教育費はかかるしどうするん!
当時は家なんてものは設備以外はお金がかからないと思い込んでいました!
仲介に入った不動産屋さんも、外壁メンテひつようですよ、なんて一言も言わない!あたりまえか・・・
とはいえ放置も出来ず、とりあえずリスクの高い屋根だけでも、と工事を依頼しました。
本来は足場を組むのですが、組まない方法でお願いしました。(今は認められていません)
その頃すでに壁紙などは汚れていて、(前の住人と夫が喫煙者でした) 張り替えもしたかったけど見送りました。
そうこうしているうちに、平成26年に新たに家を建てる話が持ち上がり、新しいローンが始まる前にきちんとメンテナンスしようと決心し、足場を組み屋根、壁を塗り替えました。
前の工事が60万円位?記憶があやふや。今回のメンテナンスが170万円、併せて230万円。
すでに築24経っていた家。トイレだけは必要に迫られて、1.2階とも入れ替えしましたが、壁紙の張り替え、キッチン、お風呂、洗面台の入れ替えは全て諦めました。
屋根、壁のメンテナスにかかった230万円があれば、かなりのことが実現したと思うよ~
家を建てるなら絶対にケチってはいけないところ
結婚当初は賃貸に住み、中古で家を買い、工務店に勤めながら家を建て、それでもまだ後悔の残る私です
今の私なら声を大にして言える、家を建てるなら絶対にケチってはいけないところ
構造と性能(耐震・気密・断熱)
この二つです。並んで大事なのが
なるだけ後でお金のかからない仕様にすること
これが今回の外壁に塗り壁や木を使った理由です
今、家を建てようと打ち合わせ中の方がいらしたら、是非聞いてみてほしい
採用しようとしている外壁のメンテナンスのスケジュールと費用を教えてほしい、と
その上で納得して家づくりを進めてくださいね~
自然素材で作られた家がどんな風に変化するのか?
床材についての記事もよかったらどうぞ
こちらは建築コスト高の今、知ってほしい考え方の記事です
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